DUCATI SCRAMBLER ICON DARKにブロックタイヤを入れたい!!ということで探し回っていました。
リアタイヤのサイズは180/55R17という非常にポピュラーなサイズなので、オンロードタイヤなら選び放題なのですが、残念ながらブロックタイヤとなると非常に少なくなります。おそらくピレリスコーピオンSTRかコンチネンタルTKC80
3~3万6千円…どちらもいいお値段です。あとピレリスコーピオンSTRはあまりブロックタイヤっぽくないので物足りないです。TKC80だったらいうことは無いのですが、高すぎます。そして、純正のピレリMT60もまた、爆高なのです。これらは私がサーキット走行で使っていた超高性能なハイグリップタイヤよりも高価です。
そんな中、安いタイヤで有名なシンコーから出ているE805、サイズが異なる170/60R17ではありますが、大幅にお値段が下がります。ただでさえ減りやすいブロックタイヤですから、安価なのは大きいです。
タイヤを変更する場合確認しなくてはならないことはいろいろあり、いい加減にやると命にかかわる部分でもあります。
まずホイール径が合うことが絶対条件です。17インチのホイールに16や18インチは絶対に付きません。そのうえで、タイヤの許容リム幅というものとホイールのリム幅があっていることです。これはずれても付けられなくはないですが、いろいろと問題が発生してくる可能性があります。また、速度記号や加重指数というものもあり、詳しくはこちらを。重要なのでいい加減な私には説明できません。
また、チューブタイヤかチューブレスタイヤか、タイヤの種類によっては両方あるので気をつけなくてはならないです。チューブタイヤならチューブを入れれば基本的には使えますが、チューブレスタイヤだと勘違いしてチューブを入れないで使うと危険です。
ラジアルとバイアスが選べる場合もありますが、これは財布と相談でしょうか。ラジアルのほうが性能は良いと言われていますが、値段も結構上がります。
それらを確認の上で、タイヤの幅や径が変わっても付けることが可能なタイヤがいくつか出てきます。太すぎたり径が大きすぎると、干渉して付けられません。干渉をクリアしたとしても、もちろんハンドリングやグリップなどの走行性能に影響しますし、スピードメーターの誤差が大きくなったりもします。
最近の車両で気をつけなくてはならないのはABSです。前後タイヤの速度差がスリップの判断の一つの基準になっているはずなので、径が変わることで正しく作動しなくなる可能性があります。これに関してはバイクごと、実際にどういう制御がされているかはわかりませんので、難しいところです。メーカーやディーラーに言わせればおそらく、「標準サイズ以外は使わないで」ということになるでしょうが、表記サイズが同じでも銘柄ごとに実サイズは変わりますし、製品のばらつきもあります。そして使えばすり減りますし、偏摩耗もします。さすがに「数ミリでも狂ったら正しく作動しない」なんてことは無いのではないかと思います。
タイヤサイズ外径を計算すると180/55R17は630㎜、170/60R17は636㎜ということで少し大きいですが、径で6㎜片側3㎜くらいなら大きな問題は無いでしょうといういい加減な判断でつけてみることにしました。自己責任です。
今回は幅も180→170なので干渉もなく、問題なく取り付けられました。ブロックがごついので、細くなったという感じもほとんどしません。
ただし、取り付けで一つだけ問題がありました。タイヤが細いからか、ビードがリムに密着せず、空気を入れても隙間から抜けてしまってビードが上がらないのです。いろいろ懸念事項を確認したつもりだったのですが、これは盲点でした。
ちょっとやそっとでは上がりそうもなく、あきらめかけました。もしこのタイヤを使うならチューブを入れないといけないのだろうか、もうこのタイヤはやめようかと… しかし、タイダウンで外周を絞るという方法を思い出し、やってみたところビードが上がってくれました。
早速試走してみました。
走り出すとゴツゴツした違和感等は無く、スムーズに転がる感じです。とりあえずハンドリングにも違和感は無く、素直な動きをしてくれました。また、ブロックタイヤということで傾けた時に不安を感じるかと思いましたが、このバイクで走るペースの中では、全く不安感はありませんでした。
オフロードも走ってみましたが、著しくグリップが上がったというわけではないです。ただ、スタックしそうな場面があったら少し違いは出ると思います。
20分ほど近所を走ったのですが、帰るころ、ふとノイズが気になりました。フェンダーか何かがタイヤに当たっているようなノイズです。降りて確認してみましたが、干渉は無いようなので、もしかしたらこのタイヤの走行ノイズなのかもしれません。山道を走っている時は気づかなかったのですが、住宅の壁などに反射して聞こえてきたようです。今後気になるかどうかはわかりませんが、ブロックタイヤなら仕方ないのかなと思います。
次回はフロントを交換します。